最後のシュート

最後のシュート (福音館の単行本)

最後のシュート (福音館の単行本)

アメリカのマイノリティの”現実”を描いた作品・・・といわれてて読んでみたんだけど、ノンフィクションかよこれっ!この本ばかりは、典型的なアメリカンドリームを見せて欲しいと願わずにはいられなかった。解説に登場人物達のその後(勿論現実の)が載せられていたのだが、ショックはでかかった。これだけ凄いのに!頑張ってるのに・・・。
また一歩ネガティブに近づきました。


森博嗣のS&Mシリーズを四冊目まで読んだ。
けっこう面白いんだけど、助手役の西之園萌絵のキャラクターが受け付けない。このシリーズの探偵役である犀川創平は殺人事件よりもプログラムの方が興味の優先順位は高いという人物なので、こういうキャラが無理やり事件へ引っ張っていかなければならないのは解るのだけど、それにしても酷い。


人が殺されていても、それを遠ざけるどころか自ら首を突っ込んでいく彼女を見ていると背筋が寒くなる。「事件を追いかけたがるのは先生に認められたいからなのかもしれない」などと自問自答してみたりはするけれど、箱入りとはいえとても20超えた女性の思考とは思えなかった。
「数学私的ジャック」の時点で19歳程度なら、(本来の意味での)鳥肌が立つことはなかったと思う。