ボトルネック 感想
・マイミクさんから「粘膜蜥蜴」というホラー小説を進められた。ホラー小説といえば、小学校のころ、図書館で読んだあるお話が結構トラウマになっている。
・その内容は、「普通のスポーツ少年が、彼の両親が購入した万能アンドロイドによって立場を奪われる」というもの。なにしろ勉強、運動神経、立ち振る舞い、人あたりなどなど全てが少年の上位互換であり、両親は「いい息子を得た」と笑顔で団欒。行き場を失った少年は、バットを手に我が家へ突入する──
・”その後”はバッサリ切り捨てられている。あの話ばかりは、本当に怖いですね。いつの間にか、「好きな娘にホームラン打って告白した」とか「テストで100点余裕でとった」事実を作られていて、わけのわからないうちに自分の上位互換である偽者に全てを奪われてしまうという。
これは、昨日俺がついったーでつぶやいた内容です(マジで)。
今見るとどうみてもこの本を読むことになるフラグだったとしか思えない。さて、秋山さんのおすすめ本にはずれなしということで早速
「ボトルネック」を読んだのですが・・・
期待通り、面白かった。凄く面白かった。そのせいでかなりへこんでいます。
「もしも平行世界があったとしたら、俺はこの世界の俺より上手くやってるんだろーなー」とか中坊のころ考えていた自分は打ち砕かれそうになった。
タイトルの意味からして、もう嫌な予感しかしなかったんですよ。
主人公が自分ではない自分がいる平行世界へ飛ばされる話なのに。
あまりに衝撃を受けたのでネタバレありでガッツリ書こうかと思ったのですが、秋山さんのネタバレビューと大体かぶるというか全ての考察が俺の上位互換だったので紹介させていただきます(当然ネタバレ注意)。
ttp://redseek.blog12.fc2.com/blog-entry-10.html
「次がなければいい」と願われた主人公の名前はリョウ。これはおそらく了という意味なのでしょう。少なくとも”良”なんてことはない。
で、平行世界で出会った少女のサキ。これはリョウの”先”を行っているということ。
リョウの恋人、”ノゾミ”は読んでそのまま”望”。転じて”臨み”にもなるけどこれは考えすぎかな。
リョウの兄、「ハジメ」に関しては、両親のネーミングセンスは適当であると主人公も言っているので"初めての子供”の意?
という風に、登場人物の名前にも意味はあると思われる。
これ以上は秋山さんのブログでね!(丸投げ)
ただ、黒幕はやっぱあの人だとしか思えない・・・色々な流れからして。
最後の電話のイチョウのくだりの一つ前の締めは「死んでいるも同然だ」みたいなニュアンスだと思ってます。
また、イチョウというのは、「道路の通行の邪魔をする存在でしたが、
”おばあさん”にとっては「大事にしていきたい、思い出深いものである」という想いがあるので、やっぱり最後のアレはポジティブな意味なんじゃないかなーと思いたい。